人材コーディネーターと人事・キャリアアドバイザーの違い

求職者と企業の間に立ち、両者の橋渡しをするのが人材コーディネーターです。求職者と企業、それぞれとじっくり向き合い、サポートをしていきます。どちらか一方ではなく、双方のメリット・デメリットについても考慮していかなければならず、多方面に気を配る必要があります。
その分、業務は多岐に渡り、コミュニケーション能力、ヒアリング能力、事務処理能力、問題解決能力など、さまざまな能力も求められますが、その分、やりがいも大きくなります。
人材コーディネーターが1番意識をしていることは「報（告）・連（絡）・相（談）」。どんなに小さな事でも上司や同僚に伝え、常に相談しやすい環境を作ることを考えています。どんな仕事にも共通して言えることですが、クレームや問題があったときは初動が重要なので、人材コーディネーターも日々、その点を注意して業務にあたっています。
求職者の現状のスキルやこれまでの人生、未来に求めるものなど、画一的に括ることはできないので、しっかりとヒアリングして、理想と乖離しない就業になることを重視しています。
ひとりひとり思い描いている将来や日々の悩みは違うということを忘れず、求職者だけでなく、企業に対しても、求めるスキルや人材など、ニーズがそれぞれ異なるということを意識して仕事に取り組んでいます。

人事の場合、会社の規模や社内体制によって、仕事内容や忙しさが大きく異なります。採用、人材育成、人事評価、労務管理などの他、企業によっては給与計算や組織の環境整備や風土改善まで関わることもあります。
基本的にはカレンダー通りに休めますし、業務も定型化されていることが多いので、人事の仕事は効率化しやすいといわれています。しかし、新卒採用の時期などは、面接や研修の準備などで忙しく、始業時間よりも早く出社したり、残業が続くことも。各企業には定められた勤務時間がありますが、とくに人事は率先してその勤務時間を守ることが求められますので、時間の制限が厳しく、限られた時間の中で多くの業務をこなさなければならない場面も多々あります。
企業の人事は、人の成長をサポートし、企業の成長を支える重要な役割を担っているため、組織の成長に貢献したいという意識が強い人に向いている職業といえるでしょう。

キャリアアドバイザーの役割は、求職者が理想のキャリアを実現するためにサポートすることです。仕事内容は人材コーディネーターと似ている部分も多くありますが、人材コーディネーターが求職者・企業の双方に対して同等に働きかけていくのに対し、キャリアアドバイザーは、求職者への関りが大きくなります。そのため、1日のスケジュールの大半は、求職者への対応に費やされます。ヒアリングによるキャリアプランの作成、書類の添削、面接対策、求人の紹介とマッチングなど、徹底して求職者側のサポートに回ります。
求職者とのメールや電話での対応やカウンセリングでの話の聞き方など、求職者が気兼ねなく話ができるような空気感を作り出すのも、キャリアアドバイザーの大切な仕事。そのために、先輩や上司とロールプレイングをしてアドバイスを受け、日々、精進していきます。